さわやか法話5”自然を大切に・・”

 床の間に かけられたおかけ軸に「古松般若 を 談ず」という禅語をみかけます。 永い間、幾星霜、風雪に耐えてきた老松の風姿は、えもいわれぬ厳かさがあり、 見る私達には人生上の多くの智慧を語りかけてきてくれる、という意味合いです。
 私の寺にも赤松の古林に囲まれてあり、折々に眺めるにつけ慰められたり、勇気づけられたり、 松籟の音に落ち着いた気分にさせてもらったりと、松と般若を語り合う楽しみの時でもあります。どうも自然環境の悪化 は危機的状態にあるようです。
 「天に唾すれば自らに降りかかるように、大地に唾することも又、自らの生命を汚すことになる]と言われます。 心すべきは万人が自然を汚すような行者だけは慎みたいもの。新緑の眩しい季節になり、戸外に出ることが多くなります が、ゴミや汚物、 空缶を投げ捨ててはばからないそんな人間でありたくないものです。

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